歳時記

「昭和の価値観」と「成功」

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先程、NHKテレビが『さわやか自然百景』を放送しているのを見て、
(あっ、今日は日曜か)
と気がついた。

土、日はたいてい法事が入るため、この番組が始まるときは出掛ける支度をしているからだ。
この番組が条件反射になっていることに、いまさらながら驚いた。

手帳をチェックすると、日曜日に法事も葬儀もないのは4回しかない。
条件反射にもなるだろうと改めて思った次第。

いつかこのブログで書いたが、何事も「継続」のコツは、「習慣」にすることである。
言葉をかえれば、気が乗るとか乗らないとかという感情を締め出し、
「ただ黙々と機械的にやる」
この一語につきる。

そのうち、継続が面白くなってくる。
条件反射になってくる。

たとえばウォーキングも、かつては着替えなどが面倒で私は渋々出掛けていたが、習慣化するにしたがい、いまは楽しみに転じている。
たぶん「義務」から「楽しみ」に転じる境目というものがあるのだろう。

成功の3条件として「運・鈍・根」があげられる。

「運」は人智の及ばぬものだが、「鈍」と「根」は、「根気をもって粘りづよく継続する」という意味であることから、自分の意志にかかわってくる。
つまり成功の3条件のうち、2条件は自分自身にあるということになる。

まず、行動。
しかるのち考える。

ところが「理屈先行」の現代社会は、
「まず考え、成功が確約されてのち行動」
ということになる。

行動の結果など誰にもわからないにもかかわらず、結果を先に考える。
うまくいくわけがないのだ。

AIの進展で、世間はますます頭でっかちになっていく。
能書きばかり先行し、一歩も足を踏み出せない人間が多くなる。
スタートの号砲が鳴ろうとも誰もがスタートラインに立ちつくし、走り出そうとしない。
すなわち、足が遅くても走り出せば金メダルが取れるのだ。

だからこれからの時代、
「黙ってやってみろ!」
という「昭和の価値観」が意味を持ってくるものと、これは私の確信である。

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