歳時記

ハラスメント社会

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ハラスメントとは、ザックリいえば「嫌がらせ」のこと。
不快感、不利益、肉体的・精神的な苦痛を与えたり、人間としての尊厳を侵害する行為の総称である。

なるほど、こういうことは絶対にあってはならない。

で、どんな言動がハラスメントになるのか。

「日本ハラスメント協会」のウェブを見て、思わず唸った。

「パワハラ」「セクハラ」についてはよくわかる。
「モラハラ」も定着した。

ならば、次の「ハラ」はどうか。

「フキハラ」(不機嫌ハラスメント)/不機嫌な態度や表情、ため息を繰り返し相手に精神的苦痛を与える行為。

「フタハラ」(二人目ハラスメント)/出産を終えた女性に次の子供の予定を聞く行為。

「エイハラ」(エイジハラスメント)/年齢を差別し嫌がらせをする行為。

「エアハラ」(エアーハラスメント)/ 社内などでエアコンの設定温度によって他人の体調を損なわせてしまう行為。

「オカハラ」(お菓子ハラスメント)/職場にいる特定の人にだけお菓子を分けなかったり、旅行に行く人に対してお土産のお菓子を強要するなどの迷惑行為。

「グルハラ」(グルメハラスメント)/食事の際に自分のこだわりの食べ方を相手に強要する行為。

これらは一例だが、無自覚の、ちょっとした一言が「アウト!」ということになってしまう。

ならば、これらを逆手にとって、
「あっ! ハラスメントだ!」
と主張して、相手を貶める者が出てくるのではないか。

そう思ったら、「ハラハラ」というのがあった。

「ハラハラ」(ハラスメントハラスメント)/上司などに対して何かにつけて「これはハラスメントだ」と主張する行為。

まさに時代は、『もの言えば、唇寒し秋の風』。

その一方で、「寛容さがなくなった時代」という歎きの声もある。

小泉進次郎が自民党総裁戦に出るそうだが、「進次郎構文」をもじって言えば、

「ハラスメントは絶対にあってはならない。だから寛容さをもって許すことが大事なのです」

こういうことになるのだろう。

気候変動のせいか、わけのわからぬ時代になってきたのである。

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