連日、能登地震の被災の様子をニュースで報じている。
この寒さのなか、非難された方々は大変だろう。
昨夜、お通夜のお勤めから帰宅し、被災地の様子をニュースで観ていると、
「あなたのベッドの足元に、リュックとヘルメットがあるからね」
愚妻が念を押すように言う。
「リュックに何が入っておるんだ?」
「ちょっと、何度も言ってるでしよ!」
愚妻が声を荒げて、
「スエットの上下に下着、靴下、それからガレキで足をケガすると大変だから靴も入れてあるから」
「グラグラ揺れているときに着替えられんだろうが」
「着替えるじゃなくて、持って避難するの!」
ますます声を高くして、
「いまのうちにリュックの中を見ておきなさいよ」
「またにしよう」
「もう、面倒がるんだから!」
プリプリ怒っている。
で、今朝の9時。
葬儀に出かける支度をしていたら、家がグラグラと揺れる。
「地震よ! ほら、揺れている! あっ、床から突き上げる感じ!」
昨夜の今朝とあって、愚妻が興奮している。
「バカ者、解説はいいから廊下の石油ストーブを消せ!」
「あっ、そうだわ!」
あわてて立ち上がって廊下に飛んでいった。
震度3と小さかったが、大きな地震が来たら対応できるのか。
リュックの用意もヘルメットも結構だが、何とも心もとない愚妻なのである。