本日午後、愚妻が退院。
11泊12日の入院である。
当初の予定より1、2日ほど早い。
それだけ元気ということなのだろう。
「ちょっと、手術の痕を見てよ」
自宅に連れ帰ると、すぐにそう言われ、
「おっと、忘れていた」
思わずホンネが口をついて出て、愚妻が不機嫌な顔。
それでもシャツをまくって見せたので、
「動くな、そのまま!」
私がスマホで撮影しようとすると、
「ちょっと、何やってんのよ!」
週刊誌記者出身の私は、どうしても記録ということにこだわるのだが、愚かな民にはそれが理解できないのだ。
「バカ者。人生の貴重な記録ではないか」
たしなめたが聞く耳を持たず、2カット撮るのが精一杯だった。
帰宅早々のバトルは、これまでと変わりなし。
ひとり暮らしは大変ではあったが、気楽と言えばこれほど気楽なことはなかった。
過ぎし11日間を、私は懐かしむのだ。