歳時記

帽子を四つ

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私の左腰(脇腹)は、筋肉か筋の損傷ということのようだ。
リハビリをしばらく続けることになったが、通夜・葬儀は当然ながら突然入ってくるので、「友引」を勘案して予約を入れる。

予約を取るとき、70歳を過ぎた爺さんが手帳と睨めっこしているので、若い女性療法士さん(と言うのかどうか)が、何をそんなに忙しがっているのかと、ジロリと私の顔を見ていた。

人それぞれ事情があるのだ。

昨日、今日と、アマゾンから帽子が4つも届く。
愚妻が被るのだ。
抗ガン剤の副作用で頭髪が抜けたときのためだそうだ。

「抜けてから被るより、いまから被っておけば自然な感じになるでしょう?」

得意になって言う。

浅知恵ではあるが、愚妻にしてみればいい着眼点である。

だが、となると保険適用外の頭を冷やすヘッドギアはどうなる。
大枚を叩いておいて無意味ではないか。

帽子の事前購入と、あきらかに論理的に矛盾するのだが、ぐっとガマンしてツッコミは入れず、励ますのだ。

「帽子だけでなく、そろそろ寒くなってきたから原色のフリースを買ったらどうだ。ハデなフリースに帽子。エリザベス二世と勝負してみろ」

エリザベス二世は余計だったようで、
「ちょっと、よくも乳ガンの妻をカラかえるわね!」
再三、書くが、怒りは生命力を強くするのだ。

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