ナントカ流星群が本日未明に乱舞するとのニュース。
４０個の流星だそうだ。
これは見なければなるまい。
私はいつも４時起きが基本なので、
「起こしてやろうか？」
親切心で昨夜、愚妻に言うと、
「ちょっと、余計なことしないでよ」
目を吊り上げていた。
ロマンのない女だ。
で、今朝４時３０分。
完全防寒で外へ出た。
家の前の通りが実に明るいのだ。
夜空を仰いで初めて気がついたが、街灯がＬＥＤで眩しく輝いている。
これでは夜空が判然としない。
ウロウロ歩く。
どこもかしこも明るくて、ここぞというポイントがない。
公園ならよろうと行ってみたが、爺さんがひとり公園で夜空を仰いでいたら徘徊と間違われるかもしれぬ。
そそくさと移動し、建物を陰にして駐車場に立ち、街灯をさえぎると夜空がよく見える。
だが、爺さんがひとり建物の陰に身を潜めるように立っていると、怪しい人間と間違われるかもしれぬ。
これまた、そそくさと移動。
結局、３０分ほどウロウロし、流星の一つとして見ないまま帰宅した次第。
朝８時、起床した愚妻が問う。
「で、流星群はどうだったの？」
「一つとして流れておらん。何が４０個だ」
「テレビの言うことなんか信じるからよ」
こともなげに言い放つ。
流星群は実際はどうだったのか、ネットのニュースを見ると、流星群の記事が見当たらない。
煽るだけ煽っておいて、何だ、これは。
腹立たしくなりながら、なるほど愚妻の言うとおりだと納得。
ニュースは、いまや関心を引くだけの「消費財」に過ぎないのだ。
コロナ禍もしかり。
世界の政治情勢もしかり。
温暖化もしかり。
まさに流星群のごとく、消費ニュースは私たちを煽りつつ、タレ流されていくのである。