歳時記

故障はつづく

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昨朝のことだ。
「ちょっと、おしっこ漏らさないでよね!」
階下のトイレのマットが濡れていると、愚妻がヒステリックな声をあげる。

「バカ者。わしは二階のトイレをつかっておる」
「じゃ、どうして濡れているのよ」
「おまえが漏らしたのであろう」
「女の私がどうして漏らすのよ!」

それもそうだ。
だが、濡れている。
原因は水漏れしか考えられまい。

「確かめるから、マットをどかして新聞紙を敷いてみよ」
私は自分では何もやらないが、指揮は得意なのだ。

結果、新聞紙が水を吸っている。
原因が水漏れと判明。

愚妻に命じ、すぐにメーカーに電話させる。
私は自分では何もやらないが、指揮は得意なのだ。

午後一で来てくれた修理マンがいう。
「そろそろ寿命ですね」
修理マンが懇切に説明をはじめたが、私は関心がないのでスルーして二階の自室にはいる。
結論は、買い換え。

修理マンが置いていったカタログを愚妻がめくっているが、私はまったく関心がないのでスルー。
愚妻が電話で注文していた。

じつは先日、給湯器の調子が悪く、メーカーから修理にきてもらったばかりなのだ。
「そろそろ寿命ですね」
トイレの修理マンと同じことをいって、
「当面は大丈夫ですが、つぎに調子が悪くなると・・・・」
買い換えなければならないのだそうだ。

そして、今度はトイレ。
「何でもかんでも故障するるのね」
嘆息する愚妻に、
「わしも胆石で故障だ!」

冗談をいってみたがニコリともしないで、
「ちょっと、タダじゃないのよ」

あなたは何も考えない、ノーテンキだ、いい性格よね、と悪口はとどめもなくつづくのだ。

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