歳時記

知人の急逝

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このお盆に、九州在住のUさんが亡くなった。
私より年長で、元外国航路の船乗りさんで、僧侶だ。
得度に際し、京都の別院で寝食を伴にした。

「確固たる自分」を持っている人で教わることも多かったが、この人がいなければ、私はいまこうして坊主稼業をやってはいまい。

折りに触れて書いたが、私が宿泊していた犬吠埼のホテルから海岸を見下ろし、
(笛を吹きながら砂浜を散歩すると気分がいいだろうな)
と思い、そのことをブログで書いたら、それまで没交渉だったUさんから突然メールが来て、
「松戸の寺で雅楽教室をやっているので行ってみてはどうか」
と勧めてくれた。

Uさんは雅楽をやっていたのだ。

(わざわざ九州から知らせてくださったのだから)
と、深く考えもせず、お寺の雅楽教室に通うようになった。

人生が変わった瞬間である。

これがご縁となり、このお寺の法務をごくたまに手伝うようになり、一から現場を教わり、人づきあいも広がり、坊主稼業をやるようになっていくのである。

私は物書きであり、しかも所属寺は奈良県にあるので、松戸のこのお寺に縁ができなければ、法務をやることはなかっただろう。

Uさんのメールで、私の人生はこうして大きく変わっていくのだった。

縁起は仏教の基本だが、長く生きてくると、「人生は縁である」ということが実体験としてわかる。
Uさん逝去の知らせに、いま「人生の不思議」をふり返るのだ。

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