歳時記

盛夏の墓前読経

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この時期、墓前の納骨法要は汗だくである。

参列の方々もそれは同じで、ご婦人は日焼けを気になさるだろうし、熟年の方々は熱中症の危険がある。
子供にとって読経は苦痛以外の何ものでもあるまい。

ならばと、
「暑いので、読経は手短にやりましょう」
と気遣えば、手抜きしているように思われるかもしれない。

さりとて、懇(ねんご)ろに延々とやれば、
「この暑いのにいい加減にしろ」
と内心では思っている人もいるだろう。

過日、愚妻が知人の法事に参列し、帰宅して第一声が、
「長いのよ、お経が。あんなに時間をかけなきゃいけないのかしらねぇ」

バチ当たりなことを言っていたが、これは大方の感想だろう。
懇ろな読経が逆効果という次第。
漫才や落語なら聞いていて楽しいだろうが、ムニャムニャと意味のわからぬ読経を延々とされたのではうんざりもするだろう。

そんなことを考えながら墓前に立つ。

思いは千々に乱れて、余計に汗をかくのだ。

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