昨日の夕方、陽のあるうちに露天風呂に浸かりたくなり、急遽、日帰り温泉に出かけた。
やはり気持ちがいい。
空の青さや景色を楽しむことができるのはもちろんだが、それにも増して、人様が仕事をしている昼間に入るという背徳感がいいのだ。
酒を飲んでいたころは、昼間の酒が大好きで、昼から飲める店を地域ごとに知っていた。
新宿、渋谷、池袋、銀座は定番で、稽古のない日に外出すると、必ずグビリとやったものだ。
このときも、人様が仕事をしている昼間に飲むという背徳感がたまらなかったのである。
きっと、不倫というやつも、背徳感ゆえに心を揺さぶるのだろう。
人間とは何とも厄介なものである。
不倫はともかく、昼間の日帰り温泉を愚妻一人に楽しませておくことはない。
意地になって私は〝昼間の温泉〟に背を向けていたが、この意地は生産性がないことに昨日気がついた。
そんなわけで、10月から時間をやり繰りし、週3回を目標に行くことにしたのだが、さてどうなるか。
前回のブログで「削ぎ落とす人生」について書いたが、日帰り温泉はこの趣旨に叶っているか、それとも真逆か。
しばし考え、風呂は「垢を落とす」と考えれば、これも立派な削ぎ落としの人生ではないか。
理屈と言い訳は、私の得意とするところなのだ。