歳時記

猛暑の実感

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 昨日は用事ができ、都内へ出かけた。
 人に会ったあと移動するかもしれないので、考えた末、電車にした。
 午後の出発であり、愚妻にクルマで駅まで送らせたので、涼しくてよかった。
 電車内も冷房が利いていて涼しい。
(何が猛暑だ)
 と鼻歌まじりでいたら、駅を出てから暑いこと。
 スキンヘッドだから汗が止まらず、首筋に一気に落ちてきてシャツにしみ込み、猛暑だと実感した次第。
 帰途、最寄りの駅から自宅まで徒歩で10分たらずだが、陽が落ちても風がなく、歩いているうちに背中にびっしょりと汗。
 帰宅してシャツを脱ぐと、それを手にした愚妻が、
「あら、汗をかいているじゃないの」
 愚かなことを言う。
「バカ者。猛暑のなかを外出すれば、わしだって汗をかく」
「珍しいわね」
 鬱陶しいので相手らせず、すぐに風呂に入った。
 昨日、出かける前に、産経デジタルのオピニオンサイト「iRONNA」から、「炎天下の甲子園」について原稿を頼まれていた。
 熱中症の危険が叫ばれるなか、高校野球の真夏の開催について思うところを書けというわけだ。
 この日、猛暑を実感した私は、風呂から上がるや、猛然と反対論を書き始めたのである。

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