歳時記

女性が輝く社会

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 気がつけば8月。
「おい、あと150日で新年だぞ」
 愚妻に言うと、
「早いはねぇ。じゃ、行ってくるわ」
 ノンキな声で言って、今朝も近所の温泉施設へ出かけて行った。
 ならば、愚妻は人生に達観しているかというとそうではなく、健康番組は熱心に見ている。
「バカ者が、そんなもの見たって、ポックリ逝くときは逝くんだ」
 諭すが、馬耳東風。
 これなら、馬に念仏を聞かせるほうが、よほど気が利いているだろう。
 私は常日ごろ、
「介護はしないから、自分で生きていけ」
 と愚妻に言いつけてある。
 元気なときですら愚妻を持て余しているのだから、介護などできるわけがない。
 だが、介護が必要になってから介護放棄したのでは、薄情者と言わるだろう。
 だから、愚妻が元気なうちから、
「わしは介護はせんぞ」
 と公言しているというわけだ。
 当初は、フンと鼻で笑っていたが、ことあるごとに口にしていると、愚妻も現実問題として考えるようになったのだろう。
 首をひねって、
「でも、私が先に倒れるとは限らないんじゃない? 私はあなたを介護しなくていいということなのね」
 ニコリともしないで言うのだ。
 松井某女が、恐い顔してSNSで亭主を攻めているが、女はマジに怖い。
 このことを見抜けないから、安倍総理は「女性が輝く社会」などとトンチンカンなことを言っているのだ。
 女はピッカピッカに輝いている。
 温泉で磨き抜かれた愚妻など、私にはまぶし過ぎて目が眩(くら)むのだ。

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