歳時記

その一言で、苦労を背負う

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 今夜で、道場の年内の稽古は終わり。
 明日の夜は埼玉県大宮支部に指導に出かける
 23日午前、道場で小学生たちの稽古納めをやり、豚汁とお菓子を配って、今年の空手行事はすべて終了だ。
 飲み会もあと二、三終わり、年末年始は一心不乱の原稿書きである。
 人さまは「大変ですな」と言ってくださるが、パソコンに向かっていれば、
(早く書かねば)
 という、あせりからは少なくとも開放される。
 何事も、立ち止まっているより、一歩ずつでも前に向かって進んでいるほうが、精神的にはいいということか。
 忙しくて、夏以降、ついぞ畑には行けず、愚妻の批難を浴び続けた。
 来年はもっと忙しくなるだろう。
 畑をどうしたものか考えているうちに、
(そうだ!)
 と、閃いた。
 拙宅には〝猫の額〟ほどの庭があるのだが、これを畑にするというアイデアである。
 さっそくウェブで「庭を畑にする方法」を検索し、一通りの知識は得た。
 うまくいくかどうか、半坪ほど実験し、畑になるようなら広げることにする。
「どうだ!」
 得意になって愚妻に提案すると、
「それで、誰が庭を耕すのよ」
 ジロリとニラまれ、
「わしがやる」
 思わず口走ってしまった。
 私はいつもこうして、しなくてもいい苦労を背負うのだ。

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