歳時記

僧侶は「労働者」か

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 先輩僧侶にお会いして、僧侶や寺院の在り方などについて雑談した。
 土曜日は、坊主仲間たちと会う。
 再来週には、永代墓を推進している友人僧侶に会う。
 また先日は、特別養護老人ホームの所長さんと会い、孤独のうちに亡くなっていく老人の現状と葬儀についてお話をうかがった。
 どういう心境の変化か、このところ「僧侶」というものについて、よく考える。
「教義」と、それを説く「僧侶の現実」とのギャップが、どうしても気になるのだ。
 ひらたく言えば、「教義」でメシを食っているのではないか、ということである。
「違う」
 という僧侶もいるだろうが、どんな立派な説教であろうとも、それがメシのタネになれば、世間では「仕事」と言うのである。
 かつて「教師は聖職」と呼ばれた。
 戦後になって、「教師も労働者」と主張するようになった。
「聖職」が「労働者」になり、「子供を教えるのは仕事」ということになった。
 僧侶も、それと同じ道をたどっているのではないか。
 読経の向こうから、
「坊主も労働者」
 という声が、私には聞こえて来るのだ。

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