時々、道場の子供たちに説教をする。
仏教の話ではない。
「稽古の心構え」とか、「努力とは何か」とか、「継続について」とか、その時々で思いついたことを話す。
稽古前の説教は、たいてい上の空で聞いているが、稽古後の説教はマジメに聞いている。
それが不思議だったが、先週の土曜日の稽古のとき、ハタと気がついた。
子供たちは早く帰りたいのだ。
ザワザワしていると、
「うるさいぞ! 人の話を聞くときはだな」
と、説教に小言が増え、帰るのが遅くなってしまう。
だから、マジメに聞いているふりをしているだ。
「わかったか!」
「ハーイ!」
「よし、終わり」
と言うや、脱兎のごとく床の拭き掃除にかかり、帰って行くのである。
説教して、いい気になっている私は、何とアホであることか。
心境は複雑なのである。
子供たちと「説教」
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