歳時記

龍笛を吹く

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 一昨日は、山梨の「みたまの湯」へ出かけた。
 片道3時間の日帰り温泉である。
 2泊以上できるときでなければ、宿泊しないで日帰りすることにしている。
「みたまの湯」は源泉で、露天風呂から眼下に甲府盆地を一望できて、とてもよかった。
 忙しがってばかりいないで、時間は〝天引き〟でつくるもということが、最近はよくわかる。
 それでなくても用事は山ほどあり、〝天引き〟しない限り、いつまでたってもヒマはできないのだ。
 そんなわけで、昨日の午後は道場で久しぶりに龍笛(りゅうてき)を吹いた。
「時間ができたら吹こう」では、いつまで立っても稽古できないからである。
 で、ピーヒャララと頑張っていたら、愚妻がやってきて、
「あら、このへんに豆腐売りがきたのかと思った」
 イヤ味なことを言う。
 真顔なだけに始末が悪い。
「ネコに小判」とはよく言ったもので、私の素晴らしい龍笛の音は、愚妻には〝豆腐のラッパ〟にしか聞こえないのだ。

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