肩が凝(こ)る
首が凝る。
腰が痛い。
物書きの宿命で、同じ姿勢でパソコンの画面を睨みつけ、脳みそを絞り出すからである。
ロダンの彫刻「考える人」が眉間にシワを寄せ、パソコンに向かっていると思っていただければいいだろう。
週に一度はマッサージにいくが、忙しくなると、それではとても追いつかない。
そこで、
「おい、磁気を買ってこい!」
と愚妻に命じることになる。
首に掛ける磁気や、貼り付ける磁気である。
「いいか、すぐ効くやつを出せと店の人間に言うんだぞ!」
念を押すが、愚妻はブスッとした顔で薬局に出かけて行った。
これが昨夕のこと。
ここまではいい。
ところが、薬局から帰ってきて、愚妻が眉を吊り上げた。
「ちょっと、どこが忙しいのよ!」
うっかりしていた。
ネットショップで着物の羽織紐と帯を探していた私は、パソコン画面をそのままにしていたのである。
「あっちが痛い、こっちが痛いって、うるさいことばかり言って、ホントに仕事しているの!」
いやはや、愚妻の怒るまいことか。
愚妻の怒り
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