歳時記

朝は、やっぱりお粥だ

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 今日から、朝はお粥にすることにした。
 意味はない。
 いつもの気まぐれだ。
 これまでは、クラッカーと蜂蜜、それにヨーグルトを風呂に持ち込んで朝風呂で食べていた。
 その前はクロワッサンに凝り、愚妻をあちこちの店に走らせ、これも朝風呂で食べくらべていた。
 そういえば、バナナにした時期もある。
 私は、何事も凝るが、コロリと変わるのだ。
 で、今朝からお粥。
 お粥には当然、梅干し。
「おい、出せ!」
 と愚妻に命じると、赤色の強い梅干しが出てきた。
「ダメだ、この色は」
「紀州の梅干しなのよ」
「ダメ、ダメダメ」
 と一蹴し、これはうまい、と唸るような梅干しを買ってくるよう命じた。
「ホント、気まぐれなんだから」
 と、愚妻は今朝からブツクサ文句を言っているが、文句を言いながらも従ってくれているうちは、わが夫婦も安泰だろうと、私は勝手に思っているのだ。

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