歳時記

ジャガイモ掘りの時機到来

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 先ほど、愚妻が私の自室に入ってきて、
「ジャガイモの葉が枯れてきた」
 という映芳爺さんのメッセージを伝えた。
(ヤバ!)
 である。
 ジャガイモの葉が枯れたということは、
「掘り出すときが来た」
 ということなのだ。
 つまり、映芳爺さんのメッセージを読み解けば、
「わしは体力的にジャガイモを掘ることができけん、おまえが掘れ」
 と私に告げているのである。
 今月末の〆切があり、いま時間との競争なのだ。
 畑に行っている時間などないのだが、
「ジャガイモの葉が枯れてきた」
 という一言は、かの〝ご老公様〟の一言ほどの重みがある。
 望みは、雨だ。
 雨なら畑はパスできる。
「今週の天気はどうだ?」
 愚妻に問うと、
「さあ、私、気象庁じゃないから」
 夫婦は〝戦友〟と言うが、あれはウソっぱちであることが、この一言でよくわかった。
 しょうがない。
 晴れたらジャガイモを掘るか。
(そのためには原稿を急がなくては)
 いま、自分に言い聞かせたところである。
  

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