歳時記

亭主、三界に安息の地なし

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 今朝、畑に行こうと思った。
 が、身体の芯が凝(こ)っていよるうな感じがして、畑はやめにしてマッサージに行った。
 週に一度は行くようにしているのだ、このところ凝りが取れないのである。
「おい、肩を揉め」
 昨夜、愚妻に命じたのだが、返事は、
「ハイハイ」
 二度返事は本人にその気がない証拠で、私が風呂に入っている間に自室にこもってしまった。
 風呂に入った私も、〝肩もみ〟のことはコロリと忘れている。
 一度口にしてしまうと、すぐに忘れてしまうのが私の性格で、さすがに愚妻はそのことを熟知しているというわけだ。
 で、今朝。
「おい、肩を揉まなかったではないか」
 抗議すると、
「忘れていたわ。言ってくれればよかったのに」
 調子がいいというのか、平気な顔で言うのである。
 それで畑はやめて、今朝はマッサージにしたというわけだ。
「先週よりも身体は柔らかくなりましたが、芯がまだほぐれていないですね」
 とマーサージのおばちゃんが言っていた。
 身体の芯が凝るほどに疲れているということか。
 そのことを愚妻に言おうと思ったが、やめた。
「あら、そうなの」
 きっと、鼻歌まじりに言うことだろう。
「亭主、三界に安息の地なし」ということか。
  

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