今日の午前、知人の葬儀があり、昨夜遅く鴨川の仕事部屋から帰ってきた。
(訃報はいつも突然だな)
そう思ったとき、ふと、
《死は必然なり、生は驚きなり》
という言葉が脳裏をよぎった。
どなたの言葉であったか失念したが、
「人間は必ず死ぬもの。それが朝、生きて目が覚めるのは当たり前ではなく、驚きである」
といった意味だ。
この言葉に接したとき、
(なるほどな)
と思った。
そして翌朝、目覚めたときに、
(おっ、今日も生きている!)
と驚こうとしてみた。
驚かなかった。
バカバカしくなった。
こうして私は「明日も生きている」と、根拠のない確信を持って日々を過ごし、いざ大病して余命の宣告でも受けたなら、うろたえるのだろう。
死は必然と言いながら、私たちは〝言葉遊び〟をしているのだ。
死は必然なり、生は驚きなり
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