歳時記

小室哲哉と守谷前次官の人生に思う

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 今朝、畑に出かけた。
 収穫は白菜にキャベツ、ニンジン、サツマイモ、水菜、小松菜、ヤーコン、里芋など、ほんの少量ずつだが、種類だけは盛りだくさんだった。
 野菜の栽培と同じように、百円玉を植えて一万円札の収穫になればいいのにと思ったが、そういえば〝金の成る木〟というのがあることを思い出して、人間、考えるのは同じだと苦笑した。
 例によって収穫係は女房で、私は指南役の親父の指示で、豆類を植える準備のため、エッチラオッチラ畑を耕した。
 鍬(くわ)を振るいつつ、出かけしなにイタンーネットで見た防衛省前次官・守谷被告の判決を思い浮かべていた。
 退職金を全額返還するため、自宅を売りに出したが買い手がつかず、担保に入れて3500万円の借金をしたという。再就職先もない。追徴金の支払いもあり、生活に窮していると報じていた。
 昨日は、小室哲哉が詐欺容疑で逮捕された。
 わずか10年で銀行口座にあった100億円を使い切り、逆に10数億円の借金を負ったという。
 生活費は月に800万円、事務所運営費も月に1200万円。
報道では、詐欺の原因の一つとして、「1度味わった華やかな生活レベルを落とせなかったプライド」をあげていた。
 確かにそれはあるだろう。
 だが私は、プライドと言うよりも、
「いつまでもいまの生活が続く」
 と小室が信じ切っていたことが真因だろうと思う。
「〝時代の寵児〟が、いつまでも寵児でいられるはずがない」
 という《無常観》が小室哲哉には欠落していたように思う。
 守谷元次官も同じだ。
 権力者としての生活がいつまでも続くと思いこんでいた〝無常観の欠落〟が、墓穴を掘ったのだろう。
「よくも悪くも、いまの人生が未来永劫、続くわけではない」
 という《無常観》を、私たちはしかと肝に銘じるべきだろうと、畑に鍬を打ちながら考えた次第。
 満(み)つれば欠けるのが世の習いなら、欠ければ満つるのもまた、世の習いということになる。
「驕(おご)るべからず、悲観するべからず」ということか。

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