米リーハイ大学チームの実験では、電子メールの場合、ウソをつく確率が手書きの1.5倍になるのだそうだ。
その理由として、
「ウソがバレたとき、手書きの文書は責任が問われやすいなどと感じるためらしい」
と記事は書いている。
これを、私なりに解釈すれば、
「手書きは言い逃れができないため、ウソを書きにくい」
ということだろうと思う。
メールであれば、「打ち間違い」という言い訳もできるが、手書きはそうはいくまい。
私もメールを多用するが、最近はハガキなど、なるべく手書きの手紙を出すようにしている。
と言うのも、手紙を頂戴し、しかもそれが手書きであれば、
(ご丁重に恐縮です)
と、そんな気分になってくるからである。
ならば、私もそうしようと、購入して30年になる愛用のモンブランをリフレッシュに出し、手書きをするようになった次第。
だが、「電子メールはウソをつく確率が手書きの1.5倍になる」という記事を読んで、いささか考え方が変わってきた。
(ご丁重に恐縮です)
という私の思いは、手間ヒマへの感謝よりもむしろ、「手書きの手紙はウソをつきにくい」という無意識の直感が働いていたのではないか、と思ったのである。
パソコンで打つ手紙は、「書いた後で直せばいい」と安易に書き始めるが、手書きではそうはいかない。
書き出しの文字一つに全神経が込められている。
その緊張感が、たぶん行間から伝わってくるのだろう。
中断して久しい書道を始めたくなった。
暗記しなければならないお経もある。
いい機会だ。
一日に五分でも十分でもいい。
写経しつつ暗記しようかと、そんな思いでいる。
メールはウソをつきやすい
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