歳時記

ホリエモンに〝敗者復活〟はあるか

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 元ライブドア社長の堀江貴文被告が、控訴審で1審同様、2年6月の実刑判決を受けた。
 ライブドア粉飾決算事件とは、要するに〝詐欺罪〟なのだ。
「ウチはこんなに儲かってまっせ」
 と投資家をあおり、騙し、株価をつり上げて自分は大儲けをした、という容疑である。
 ライブドアの個人株主約3300人が、堀江貴文被告らに計200億円の損害賠償を求めた民事訴訟が続いているのは、そういう理由による。
 門外漢の私に判決内容を語る資格はないが、無罪を主張する堀江被告に対して、裁判長が、
「あんた、何ゆうてんねん。潔さに欠けるやないか」
 と一刀両断したとことからみて、
(やっぱりワルなんやねェ)
 と思うのである。
 この判決を受けて、メディアは、
《時代の寵児は、もはや過去の人になった》
 と報じ、世間はザマミロと嘲笑した。
 だけど、ホントに〝過去の人〟になるのだろうか?
 ならないだろう。
 ホリエモンが〝禊(みそ)ぎ〟をすませ、行動を起こせば必ず報じる。
 これがメディアなのだ。
 そして、叩くメディアがあれば、ヨイショするメディアもある。
 ホリエモンがここをうまく立ちまわり、
「あの事件のお陰で、ボクは目が覚めました」
 と殊勝なことでも言っておけば、再び〝時代の寵児〟になれるかもしれない。
 この節操のなさが、メディアであり、私たち世間の実相なのである。
 言い方を代えれば、
「人生の〝敗者復活戦〟は、この節操のなさゆえに可能である」
 と私は思うのである。
 ホリエモンの〝犯罪〟と〝人間性〟の是非はおき、彼の〝復活〟はじゅうぶん可能だろう。
 すなわち私たちも、人生に躓(つまづ)いたからいって、落ち込んだり絶望したりすることはない。
「人のウワサも75日」
 辛抱していれば、何度でも〝敗者復活〟はできるのである。

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