歳時記

「本論」より「余談」を大事にすべし

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 昨日は午後から『Big tomorrow』誌の取材があった。
 週刊誌記者時代、私は「取材する側」で、「使える話」が引き出せるかどうかは、取材する側の力量だと思っていた。
 ところが「取材を受ける側」になってからは、「使える話」ができるかどうかは、取材される側の力量だと思うようになった。
 インタビューは双方の努力によって成り立っているという、この当たり前のことが、両方を経験して初めてわかるようになったという次第。
『Big tomorrow』誌は、女性編集者と男性記者、それにカメラマンのお三方がお見えになったが、さすがに優秀な方々で、「取材される側の力量」によって楽しい取材であった。
 これまで、いろんなメディアの取材を受けてきた。
 面白いのは、印象に残る記者と、そうでない記者がいることだ。
 で、つらつら考えてみるに、印象に強い記者に共通することが2つあることに気がついた。
 1つは、インタビューの最中、私に対して、さりげなく人物評価をしてみせる記者だ。「向谷さんは○○な人かと思っていましたが、お会いしてみると○○ですね」といったことだ。
 つまり人間は、社会的生き物である以上、潜在的に「評価」や「印象」、自分がどう見られているかということを気にしているということなのだろう。
 2つ目は、ときおり取材の本筋から離れ、私の「趣味」や「経歴」、「人生観」などに話をさり気なく振る記者だ。こういう質問は、「自分に興味を持ってもらっている」という気持ちにさせるのである。
 だから、気分がよくなる。記者に好感を抱く。だから印象が強くなるのだろう。
 このことから、取材に限らず、営業でもそうだと思うが、仕事の正否は、いかに相手に好感を抱いてもらえるか、ということに尽きるのではあるまいか。
もっと言えば、「本論」より「余談」が勝負ということなのである。
 人生も、しかり、ということか。

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