歳時記

世間の実相は「恫喝と脅迫」

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 まもなく拙著『恫喝と脅迫の心理戦術』(日本文芸社/パンドラ新書)が発売になる。
 恫喝と脅迫は、決してワル社会の専売特許ではなく、たとえば「リストラだぞ!」と恫喝する上司、「勉強しないと、私立中学には受かりませんよ!」と脅迫する教育ママ、「そんな練習じゃ、試合に負けるぞ!」と脅す監督……etcと、この世の中は大なり小なり「恫喝と脅迫」で成り立っており、そのノウハウを、恫喝と恐喝の〝専門家〟であるワル社会を例に引きながら解説したのが本書である。一読、即、役に立つと自負する次第。
 恐喝と言えば、私の知人に、街宣車で活動している硬骨漢がいる。私と同世代。ギョーカイではイケイケで知られており、八面六臂の活躍だが、その彼が言う。
「この世の中、どんなきれいごとを言っても、所詮、恐喝で成り立っている。だから、オレもキョーカツするんだ」
 としながら、
「だけど、オレのキョーカツは、〝恐喝〟じゃなく〝今日、勝つ〟という意味なんだ。そこんとこ、間違わないでよ」
 と、不適に笑う。
 言われてみれば、小泉政治もしかり。刺客を放ったり、数の力で法案を通したり、なるほど恫喝と恐喝のようである。

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