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俗にありて、煩悩を耕す365日

歳時記

「評判」の正体

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 人間、誰しも評判は気になるものだ。
 だが評判というやつは、職種や立場によって、持つ意味が大きく変わってくることをご存じだろうか。
 専門知識が必要とされる分野においては、一度、レッテルを貼られると決して覆えることはない。
 反対に、誰もが一家言もつような分野においては、レッテルは何度でも貼り替えることができる。
 これが「評判」の正体である。
例をあげよう。たとえば医者。「あそこはヤブだ」と評判が立った場合を考えてみるとわかる。「ヤブだ」という悪評に対して、患者は「いや、違う」とは言えない。
 なぜなら、医療技術について、ジャッジするだけの知識を患者は持たないからだ。「あそこの医者はヤブだって言うけど、それは違う。あのメス捌きを見れば超一流だね」とは言えないのだ。だから、「ヤブだ」という風評聞けば、なんとなくヤブだと納得してしまうのである。
 では、政治はどうか。小泉首相がいい例だ。支持率は上がったり下がったりの乱高下。「小泉は郵政民営化にこだわりすぎだ」と批判したかと思えば一転、「とうとう郵政民営化をやり遂げたな。小泉はたいしたもんじゃないか」とヨイショされる。
 あるいは、ホリエモン氏。評判は上がったり下がったりだが、これから着地にちょっと気を配れば、「みんなはいろいろ言うけど、あの人、ホントはいい人なんだ」ということで評判をまとめることもできる。
 誰もが一家言もつような分野においては、人気や評価は容易にひっくり返すことができるのだ。
 以上のことから、もし、あなたの仕事や立場が、専門知識を必要とする分野であれば、評判には細心の注意を払うべきだ。一度、悪評が立てば、取り返しのつかないことになる。
 反対に、誰もが一家言もつような分野であれば、どんな悪評を立てられても気にすることはない。それは小泉首相のように、時の推移のなかで容易にひっくり返せるのである。
「評判」とは、そういうものなのだ。

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