歳時記

亭主の忙しさ

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バタバタと忙しい日が続いているが、先週と今週の葬儀で、故人が私と同郷(呉市)だった。

浄土真宗本願寺派で、千葉で、同郷で、しかも同派の僧侶がたくさんいるなかで、たまたま私がお勤めする確率はうんと低いだろう。

それが2週もつづくとなれば、なんとなくご縁というものを感じないわけにはいかない。

しかも、呉市の墓に納骨するとおっしゃる。
ご遺族がとても喜んでくださり、ありがたいことである。

さて、そんなこんなで、今週は連日の法務で休みなし。
溜まった仕事や用事を一気に片付けようと思っていたのだが、人生を長く生きていると、「そういうときに限って忙しくなる」ということが経験則でわかっている。
葬儀は当然ながら突然なのだ。

「忙しいわね」
愚妻は言うが、心配しているのは自分の日帰り温泉。
私が出かけると送迎の足がなくなるのだ。

基本は月曜、水曜、金曜の週3日通い、温泉に浸かって膝のリハビリをするのだそうだ。
どんなことをしているのか知らないが、他人に迷惑をかけないことを祈るばかりである。

明日は木曜日で日帰り温泉に行く日ではないのだが、愚妻が行くと言い出した。

明日は通夜なので、私は午前中は空いている。
空いてはいるが、用事は山ほどあるというのに、愚妻はお構いなし。
「明日の朝、行こうかしらねェ」
さらりと言ってのける。

亭主の忙しさなど眼中にないのだ。

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