中川昭一財務相が辞任した。
G7後の記者会見が繰り返しメディアに流され、あれを見た誰もが「二日酔い」を思い浮かべただろう。
麻生首相が不問にしたにもかかわらず、突然の辞意表明は、
「飲酒したという動かぬ証拠があるからではないか」
という見方もあるようだが、現時点では不明である。
しかし、たとえ「時差と風邪薬」のせいであったとしても、「二日酔い説」は中川財務相の普段の深酒から出てきたものだ。下戸(げこ)であるなら、そんな疑惑はハナから出てこない。
ということから考えて、中川財務相は「酒で身を滅ぼした」と言っていいだろう。
一昨年、飲酒による人身事故が社会問題になったとき、私はこのブログ欄で、
《酒ハ人生ヲ懸ケテ飲ムベシ》
と書いた。
酒を飲んで人生につまずくことはあっても、飲まないからといって人生につまずくことはないからである。
なるほど、酒はうまい。
かつて「人生は酒」と嘯(うそぶ)いた私は、そのことを誰より知っている。
と同時に、酒で人生をしくじった人間を何人も見てきた。
酔っぱらって大事な書類を紛失した営業マンもいれば、お得意さんをブン殴ってクビになった男もいる。
アル中になり、みずから命を断った友人もいる。
「そんなに深酒しなくてもいいのに」
と思うのは、酒の魔力を知らない人間である。
中川財務相のように、大臣ですら失態をさらす。
これが酒なのである。
飲んべぇは、中側財務相を笑うのではなく、もって〝他山の石〟とすべし。
すなわち、《酒ハ人生ヲ懸ケテ飲ムベシ》ということなのである。
酒ハ人生ヲ賭ケテ飲ムベシ
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