歳時記

一都三県の勝ち負け

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一都三県のコロナ感染者の数を毎日テレビニュースで見て、
「勝った、負けた」
と、愚妻は一喜一憂している。

千葉の感染者数が他都県より少なければ「勝った」で、多ければ「負けた」になるわけだ。

自粛生活の影響か、個人の資質かは判断の難しいところだが、仕事をしている私の部屋に入ってきて、
「今日は勝ったわよ」
と、報告に来る。

「ほう、それはよかった!」
夫婦円満のため、私も大仰に応えるのだ。

緊急事態宣言の再延長も再々延長も結構だが、一都三県の知事たちは「外出自粛」のお願いを一年間、厭きもせずくり返した。

「五つの小」なんて小池都知事は言っていたけど、あれはどうした?

いまは言わなくなったな。

小池都知事が「五つの小」と言いだしたとき、私は咄嗟に「七つの子」を思い浮かべ、
「カラス なぜ泣くの カラスは山に 可愛い七つの子があるからよ」
と、歌ったものだ。

泣くのはカラスだけではない。
まったく、首長たちの無能さには、こっちが泣きたくなってくるではないか。

いま必要があって、ある仏教経典に関する本を読んでいる。
難しい。
中身が難しいのではない。
人によって解釈が違うから難解になるのだ。

しかも「いちばん知りたいこと」はたいていサラリと流している。

だからイライラする。
で、そのうちハタと気づいた。
(なんだ、結局、解釈なんて自己流ということじゃないか)

経典はどれも「如是我聞」(我、かくのごとく聞いた)で始まるが、これを文字って言えば、「如是我考」でいいのだ。

「それは違う」
と言われれば、
「お宅、釈迦に聞いたの?」
と居直ればいい。

時代はダイバシーティー。
みんな違って、みんないいのだ。

一都三県の勝敗にこだわる愚妻も、あれでいい。
これから私は目くじら立てず、「みんないい」で受容していこう。

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