歳時記

愚妻がヘビを目撃

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一昨日の夜のことだ。
外出先から帰宅すると、
「庭にヘビがいたのよ!」
待ち構えるようにして、愚妻が訴える。

「シーシーって追い払おうとしたんだけど、なかなか逃げないのよ」
「犬や猫ではない」
「ほかにどうすればいいのよ!」
愚妻は大のヘビ嫌いなのだ。

それぞれの家に庭があるので、ヘビがいたとしても不思議ではないのだろうが、住宅地とあってヘビが棲息する環境ではない。
実際、この家に住んで30年以上になるが、私はヘビなど一度も見たことがないし、これから先も、まず見ることはあるまい。

だが、ヘビ嫌いの愚妻である。
トラウマになっては困る。
図太い女は、トラウマになると徹底してこだわるから面倒なのだ。

私は言った。
「おい、ヘビは〝お金の召使い〟だ。これから我が家に、お金がザクザクと入ってくるぞ」
「ホント?」
「ああ、ホントだとも。よくぞ、我が家の庭にヘビが来てくれた」
「シーシーって追い払おうとしたのたのはマズったからしら」
「マズイな」
「どうしよう」
「心で手を合わせておけ」

あれから2日経つが、トラウマの気配はまったくないどろか、
「大きなヘビだったわよ。2メートル近くあったんだから」
と、嬉しそうに語っている。

私に最初に語ったときは50センチくらいだと言っていたのに、翌日は1メートルになり、2日経つと2メートルになっている。
来年にはきっと、ニシキヘビに成長していることだろう。

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