歳時記

「ウマ年」にふと考える

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「午」(ウマ)は十二支の一つで、正午(真昼)を表す。
真昼は陽光燦々。
このことから正午は「陽の気」が満ちる時間帯とされ、午年(ウマ年)は「活発で前向きな年」となる。

これに動物の「馬」を重ね合わせ、
「前に向かって走れ走れ!」
と、我が身にハッパをかけるのが「午年」である。

名馬もいれば駄馬もいて走るスピードはそれぞれだが、共通して馬には弱点が一つある。
背後を見ることができないのだ。
馬の視界は広いが、背後が死角になるため、気配を察知すると反射的に後ろ足で蹴るというわけである。

私たちも同様で、前に進むことばかり気をとらわれ、走ってきた背後を振り返ることがない。
背後が死角になるのだ。

人生における「背後」とは人間関係を言う。
多くの人の世話になって今があるにもかかわらず、そのことを振り返ることなく、つま先立って前ばかり見ている。
千里の道が一歩から始まるなら、千里は人間関係という一歩一歩の積み重ねの結果であるにもかかわらず、そのことが見えなくなるのだ。

感謝どころか、後ろ足で蹴飛ばそうとさえする。
これを「後足で砂をかける」という。

そんな人生でいいのか。
いいはずがなかろう。
我が身を棚に上げて、そんなことを考えるのだ。

昨朝、愚妻を膝のリハビリに送っていき、駐車場で待っているうちにふと、そんな思いがよぎった。
人生を俯瞰して考えるのは後期高齢者になったからだろうと、何やら可笑しくもあるのだ。

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