歳時記

頑固爺の居直り

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11月も今週で終わり。
バタバタと忙しく、このままでは紅葉が終わってしまうのではないかと気をもんでいる。

ゴッホ展も12月21日まで。
これも見逃すのではないかと気をもんでいる。

愚妻の膝が痛み始めたので、整形外科へ注射治療とリハビリにつれて行かねばならず、これの予約日時に気をもんでいる。

法務続きで原稿が進まず、これも気をもんでいる。

さらに言えば、担当する保護観察対象者が何人かいるので、これの面接日時に気をもんでいる。

さらにさらに言えば、来月3日でいよいよ後期高齢者。
残り少ない人生に気をもんでいる。

愚妻にこぼすと、
「あらそう? 毎日遊んでいるように見えるけど」

ひどいことを言うのだ。

『おもてには快楽けらくをよそい、心には悩みわずらう』

というダンテの言葉を冒頭に記したのは、たしか太宰治の小説『渡り鳥』ではなかったか。
私も、お気楽に見えるのだろう。

ダンテはともかく、いい歳をして予定表と睨めっこの日々など愚かの極みと承知しつつも、走れるうちは全力疾走。
頑固爺は居直るのである。

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