歳時記

「トランプ」という言葉

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このところトランプ大統領に感謝である。
なぜなら、愚妻の機嫌が悪くて私に非難が向きそうなときは、機先を制してトランプ大統領を持ち出せばいいからだ。

ニュースにトランプが登場すればグッドタイミング。

「あの男はいったい何を考えているのか。身勝手も程があろう」
「ホントよ。とんでもないわ」
「コロコロと言うことが変わる」
「よくあんな男をアメリカ国民は選んだものね」

悪口は際限なく続き、私に対して非難の矛先が向いてくることはないのだ。
「ナントカとハサミは使いよう」
と言うけれど、トランプも使いようで、役に立つのだ。

昨日は、愚妻の乳ガンの術後診察だった。
3ヶ月ごとに行く。
取り立てて問題はない。

だた、この3ヶ月ごとの診察は2033年まで続くのだそうだ。
あと8年もあるではないか。

「それまでに別の病気で死ぬかもしれませんね」
思わず私が医師に言うと、
「いやいや、お元気そうで大丈夫ですよ」
医者がフォローするが、
「見方を変えれば、2033年まで診察に来れるというのはラッキーなことということになりますね」
ついつい余計なことを言ってしまう。

病院を出ると、
「ちょっと、人のことだと思って勝手なことを言うじゃないの」
愚妻がムクれているので、すさかず、
「しかし、トランプにも困ったもんだな」
話題を転じてみたが、
「余計なこと言うのはトランプじゃなくて、あなたでしょ」
プリプリ怒っていた。

どうやら「トランプ」というワードもオールマイティーではなさそうである。

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