愚妻の日帰り温泉行きは、仕事のようなものである。
だから前夜、私は問う。
「おい、明日は仕事に行くのか?」
これが愚妻には気に入らないらしく、膝痛を持ち出して反論する。
「歩けなくなって困るのはあなたでしょ」
だから温泉に行って治しているのだそうだ。
これは反社の方々の詭弁と同じ。
「わしは好きでやっとるのと違いまんねん」
「俺はいいんだぜ」
「おう、誰のために苦労しているかわかってんのか」
こんな言葉を枕にして自己正当化をはかるのだ。
愚妻を言い負かしたところで一銭の得にもならないので、私はすぐに矛先を納めることにしている。
「君子、危うきに近寄らず」といきたいのだが、二人で暮らしているのだから「危うき」にどっぷりつかっている。
今年も難儀しそうである。
今日は法務がないので、いま今年最初の『マック』である。
11時に愚妻を迎えに行って、そのあと更新した免許証を受け取りに警察署にまわって、さらにその帰途、スーパーに寄れと言われている。
せっかくの『マック』だが、用事が連なっていると気が散って原稿が進まないのだ。
さりとてボケっとしていると時間がもったいない。
それでこのブログを書いている。
なんとなく仕事をした気分になるのだから、心理というのは面白いものだ。