連休も本日が最終日だそうな。
10連休だ何だとテレビが盛んに囃し立てていたのが、つい昨日のような気がする。
1年ですらたちまち過ぎ去ることを思えば、10連休など瞬時ということか。
この調子で一生が速やかに過ぎ去るのかと思えば、些末なことに一喜一憂するべきではあるまい。
そう考えていると、
「吾楽」
という言葉が浮かんできた。
「娯楽」を文字って「ごらく」と読む。
晩年に至れば「人生(吾)を楽しむ」という意味だ。
面白可笑しい人生という意味ではない。
意に染まないことであっても「楽しむ」という意味である。
だが、これがなかなか難しい。
今日は、愚妻を近所のスーパーに送迎したのだが、私はいつもクルマの中で待っている。
一度、愚妻につきあってスーパーに入ったのだが、男老人がカートを押して老夫人につき従っている。
それを仲睦まじいと見るか、ヒマと見るか。
私は後者と見た。
見栄っ張りの私にしてみれば、あまりカッコよくは見えないのだ。
それで、いつもクルマのなかで待つ。
だが、これから「吾楽」という人生観にしたがえば、愚妻についてスーパーに入り、買い物を楽しむべきではないか。
よし、そうしよう。
「おい、これからわしは一緒に中に入るぞ」
今日、スーパーに行ってそう言うと、
「邪魔だから、クルマにいてよ」
愚妻がイヤな顔した次第。
「吾楽」の実践は楽ではないのだ。