歳時記

自問する「昭和人間」

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このころマクドナルドで注文時に気になることがある。

「ホットコーヒーの小さいサイズを一つ」
と注文すると、
「他はよろしいですか?」
と訊くのである。

「コーヒーだけでよろしいですか?」
という言い方をされることもある。

昨年もたまにこういうことがあったが、このところ、どこのマックに入ってもそうだ。
私は法務にでかけると、時間調整のためよくマックに入るので、あちこちの店舗で同じことを訊かれる。

接客サービスの一環なのだろうが、
「コーヒーだけでよろしいですか?」
と訊かれると、私はいささか不機嫌になる。

「もっと他に注文をしないのか」
と催促された気分になるからだ。

「他に注文があれば、あんたに言われなくても注文するにきまっているだろう。つまんねぇこと訊くんじゃない」
という言葉がノドまで出かかるが、ぐっとガマン。

法衣を着た年寄り坊主が若いお嬢さん相手に文句を言っているようで、みっともないと思うからだ。

で、話は変わって先日、ご自宅に法事でおうかがいしたときのこと。
近くにマックがないので、近所の商店街を散歩して時間調整をしたのだが、トイレをすませておこうとコンビニに入った。

タダで使用するわけにはいかないので、カロリーメイトを購入し、
「トイレ、借りるよ」
と言うと、
「あっ、トイレは故障しているんです」

バイトらしき若いアンちゃんがノーテンキな声で言ったので、
「バカ野郎。俺は何のために店に入ったんだ」
法衣を着ていたが、思わず下品な声を出してしまった。

「すみません」
アンちゃんは謝ってくれだが、マックの若いお嬢さんが相手ではこうは言わなかったに違いない。

さて、これは「男女差別」であろうか。
昭和の人間である私は、自問するのである。

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