今日は昼メシに中華料理を食べに行った。
「飲むんだろう?」
愚妻に問う。
「昼間だから」
「何をいまさら。おいしく食べるにはアルコールは不可欠だろう」
「それもそうね」
こういうことは、すぐに納得するのだ。
「で、何を飲むんだ?」
「ビールはお腹がいっぱいになるし」
メニューを見ながら言っている。
「中華はやっぱり紹興酒だろう」
「それもそうね」
こういうことは、すぐに納得するのだ。
そして飲食を堪能した帰途、クルマの中で一杯機嫌の愚妻に言う。
「おまえは、もう人生を堪能しただろう」
「まだまだよ。タンノウはあなたでしょ」
「ン?」
「胆囊(たんのう)を取ったじゃないの。私はまだ胆囊があるんだから」
くだらないシャレを言って笑っている。
ついこの間までは、具合が悪いと言ってひっくり返っていたことを思えば、憎まれ口をきくのも結構なことか。