歳時記

アウトレットで人生を考える

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天気がいいので、今日は愚妻と酒々井プレミアムアウトレットへ行ってきた。
私がここへ行くのは初めてである。
興味も関心もないが、放射線治療も終わったことだし、ショッピングは気分転換にいいだろうと思ってのことだ。

気分転換が目的なので、いつもであれば、
「早くしろ」
と急(せ)かすのだが、今日は愚妻のあとをブラブラとついて歩く。

犬の散歩のようなものだ。

で、とある洋服店に入る。

「これ、いいんじゃない?」
愚妻がパンツを手に取って身体に当ててから、
「少し長いわねぇ」
と言うので、
「違う。パンツが長いのではなくて、おまえの足が短いのだ」

事実を指摘したら、
「ちょっと、あなただって腕が短いじゃないの」
すぐに言い返してくる。

確かにシャッなど既成品を買うと袖が少し長い。

だが、老夫婦が店で罵(ののし)り合うことはあるまい。
カッコが悪いので、私はそれ以上は言わなかった。

結局、自分を是とすれば、
「パンツが長い」
「シャツの袖が長い」
ということになる。

人間関係もしかりで、自分を是とすれば、
「悪いのは相手」
ということになる。

お互いが「悪いのは相手」と思っていればぶつかる。

反対に、
「悪いのは私」
と自分を責めれば、ウツにもなってしまう。

ここは愚妻のごとく、
「少し長いわねぇ」
とパンツのせいにするのが精神衛生上はいいということになるのだろう。

「正しいのはワシで、間違っているのは世間」

これからの人生はこの精神で生きていくべきだと、改めて思ったアウトレットであった。

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