歳時記

皆既月食と「因果の道理」

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昨夜は皆既月食を見た。
見たいわけではないが、愚妻がハシャいでいる。

愚妻は、こういうものが大好きなのだ。
「どうでもいいだろう」
と言えば角が立つ。

病人によろしくあるまい。
仕方なく、玄関先に立って「観月」につき合った。

ところが、月が欠け始めたころ、左肩に猛烈な痛みが走った。
痛テテテテ。
立っていられなくて家の中に引っこんだ。

すぐに痛みは治まる。

しばらくして、再び外に出て月を仰いでいると、またして左肩に猛烈な痛み。

そのとき、ハタと気づいた。
首だ。
先ごろ、頸椎症で右肩甲骨の痛みに苦しんだが、今度はそれが左肩にあらわれたのだ。

原因は、月を仰ぎ見たこと。
首を後ろにそらせると、神経を圧迫して痛みが出るというわけだ。

仏教は「因果の道理」を説く。
結果には必ず原因があるとする。

左肩の痛み(果)は、頸椎症を因とすると私は理解したが、肩痛はともかく、因果の関係はこのように単純なものなのだろうか。

たとえば、幸不幸という「果」について、「因」を探すのは容易ではない。
単因でなく、諸々の因が複雑に絡まり合っているからだ。

しかし、それでも私たちは「因」を探し求める。
だから、霊感商法に搦め捕られる。
「五代前の先祖が不成仏としてさまよっておる。献金せよ、このツボを買って供養せよ!」

お釈迦さんに文句を言うわけではないが、「因果の道理」と言われれば、
「なるほど」
と思いはするものの、これを理解し、「真因」を見つけ出すのは至難のワザではないのか。

皆既月食に「痛テテテ」と言いながら、そんな思いがよぎった昨夜であった。

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