歳時記

戦友は元気ピンピン

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 夕方になると、一都三県のコロナ感染者数の報告をしに、愚妻が私の部屋にやってくる。

愚妻のスマホにNHKのニュースアプリを入れてやっているし、もちろん私のスマホにも入っている。
速報で、感染者数は私にもすぐわかる。

それにもかかわらず、メモをみながら、
「東京は・・・・」
と報告し、
「千葉は埼玉に勝ったわね」
コメント付きで報告する。

「そんなことは知っておる」
と言ったのでは機嫌が悪くなる。
機嫌を悪くさせて、私に得るものはなにもない。

「ほう、勝ったのか!」
とりあえず感嘆してみせれば、夫婦は円満となるのだ。

過日、ご葬儀に出仕したとき、喪主の未亡人が、
「両親も送りましたが、おなじ悲しみでも、夫婦の別れというのはまた違ったものがありますね」
そんなことをおっしゃった。

夫婦は戦友のようなもので、苦楽をともにしたということだ。

なるほど、と思いながらも、幸か不幸か、わが戦友はワクチン接収の副反応はたちまち回復し、元気でピンピンしている。

「会者定離なれば愛別離苦は避けるすべもなし」
と仏教ではいうが、ホントに会者定離の時は来るのだろうか。

来るは必定と承知しながらも、元気ピンピンの戦友をまえにすれば、「今日とも知らず、明日とも知らず」の毎日なのである。

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