「来たわよ!」
愚妻が喜色の声をあげる。
本日、コロナワクチンの申込書が郵送されてきたのだ。
私はコロナを恐れているわけでも、ワクチンを待ち望んでいたいたわけでもないが、高齢者なのに申込用紙が来ないと、なんとなく気分が悪い。
ただそれだけの理由なのだが、愚妻は待望していたようだ。
愚かの極みで、この期に及んで、まだ長生きをしようとしている。
それでいて、
「千葉県は緊急事態はどうなのかしら?」
と気を揉んでいる。
月末に食事の予約を入れているからだ。
コロナが心配なら出かけなければよさそうなものだが、
「コロナはコロナ、食事は食事」
と価値観に整合性がないのである。
とは言うものの、コロナの変異種はこれから大変だろ。
しかし、医療崩壊のニュースにつづけて、
「本日、聖火リレーは・・・・」
と、ノンキな画像がテレビで流れる。
「コロナはコロナ、五輪は五輪」
価値観に整合性のなさは、愚妻と同じなのである。
ガースー総理も、我が愚妻と五十歩百歩ということか。