昨日、アベノマスクが届いた。
自宅にではない。
道場の郵便ポストに入っていた。
自宅に持ち帰り、
「ほう、これがアベノマスクか」
愚妻と眺める。
マスクに価値があるのではなく、話題に価値があるという妙なマスクである。
「こんなもの大金をかけて配るなんて、どうかしているわね」
愚妻があきれて言いながら、
「これ、微妙に色が違わない?」
なるほど、二枚入りのマスクを並べてみるとよくわかる。
一つは真っ白、もう一つはやや黄色がかかっている。
「こんなもの大金をかけて配るなんて、どうかしているわね」
またしても、同じセリフを口にする。
「怒れ!」
「怒ってるわよ」
「アメリカのようにデモをしろ!」
「しない。私、デモは見るだけだから」
しらっとして言うのだ。