歳時記

腕時計の「教え」

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過日、腕時計が出てきた。
私は、着物や作務衣を着るときは懐中時計を持つので、めったに腕時計をしないのだが、気が変わって嵌めたくなった。

だけど、この腕時計は止まっている。
愚妻に意見を求めると、
「電池が切れているんでしょ。時計屋へ持って行けば?」

安価な時計だが、それでも18金とコンビニになっているので捨て置くのはもったいない。
愚妻の意見を容れて、時計屋へ持参して、
「電池交換をお願いします」
と言ったら、
「お客さん、これソーラー式ですよ」

恥をかいた。
帰宅して愚妻を叱責すると、
「自分の時計でしょ。自分で管理しなさいよ」
平然と居直られた。

で、昨日。
もう一つ、腕時計が出てきた。
これも止まっている。

安価な時計だが、これも18金とコンビになっている。
捨て置くのはもったいない。

愚妻に意見を求めると、
「電池が切れているんでしょ。時計屋へ持って行けば?」

前回の店だとカッコ悪いので、別の店をウェブ検索。
出かけようとして何気なく振ると、かすかな機械の音がする。
ふと気になり、この腕時計をウェブで調べると、自動巻でクォーツと連動していると書いてある。

何度か振ったら動き始めた。
また恥をかくところだった。

「バカ者、電池は関係ないではないか!」
愚妻を叱責すると、
「自分の時計でしょ。自分で管理しなさいよ」
これまた平然と居直られたのである。

そうなのだ。
自分のことは自分で管理するのだ。
配偶者といえども、意見を聞いた私がマヌケなのである。
2本の腕時計はそのことを私に教えるため、こうして現れてくれたに違いない。

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