歳時記

心穏やかに過ごす

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明けましてお目出度うございます。
本年も宜しくお願い申し上げます。

ヘソ曲がりの私でも、元旦くらいは心穏やかに過ごそうと思い、仏壇に向かって朝のお勤めをし、さて風呂に入ろうかと思ったら愚妻がすでに入って鼻歌を歌っていた。

私としては朝風呂に浸かり、ゆっくりと一年計に思いを馳せるつもりでいたのに、調子が狂うではないか。

だが、元旦である。
心穏やかに過ごす日である。

波立つ気持ちを抑え、二階の自室で仕事を始めたところが、
「ちょっと、何やってるのよ。洗濯の都合があるんだから、早く風呂に入りなさいよ」
愚妻が風呂からあがってきて、自分の都合でせかすのである。

「バカ者!」
と言いたいところだが、今日は元旦である。
心穏やかに過ごす日である。

「ああ、悪かったな。すぐ入るよ」
私は笑顔で言ったのである。

だが、愚妻は私の心の葛藤を知らず、
「いま仕事をしなくてもいいでしょ。思いつきで、自分勝手なことばかりするんだから」
プリプリしている。

お互い心の中は見えない。
ここに齟齬(そご)が生じる。

この齟齬を「身勝手」と言う。
今年も波瀾の予感がする元旦なのである。

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