歳時記

虫の音

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昨夜、近所のイタ飯店で食事をして、ブラブラ歩いて帰っていると、虫の音が聞こえて来る。
そういえば、今年は音が小さい。
虫の賑やかな音を聞きながら眠るのが私の毎年の楽しみなのだが、今年は音が小さく、首をひねっている。

愚妻にそのことを言うと、
「今年はセミだってあまり鳴かなかったでしょう。虫も同じよ」
大雑把に割り切ってみせる。

「なぜだ。セミが鳴かないと、なぜ虫も鳴かないのだ」
「そんなこと私が知るわけないでしょ。セミと虫に訊いてよ」

愚妻は、何事に対しても、鉈(なた)でバッサリ切り落とすような思考をする。
私など、些細なことでも本質を見極めようと心を砕く。
だから愚妻は元気で、私は疲れる。

性分と言ってしまえばそれまでだが、やはり人生は鉈で切り裂いて生きていくほうがいいようである。
どんな切れ味のいいカミソリであっても、人生の難問という大木は切り倒すことはできないのだ。

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