歳時記

疲れてくると本を買う

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ここ10日間、日帰り温泉へ1度も浸かっていない。
愚妻は何度も行っている。
クルマで5分なので、いくら忙しくても行けなくはないのだが、愚妻につき合うと朝7時がネックなのだ。

徹夜のままサウナに入っていて倒れたら、温泉施設はもちろん、みんなに迷惑をかけてしまう。
そう思うと、つい自重してしまうのである。

忙しかったり、疲れてきたりすると、衝動的に本を買いたくなる。
それも、普段は読むことのないテーマの本である。
私にとって、一種の精神的逃避行動なのだろう。
アマゾンで買えば翌日に配達である。

ちなみにいま、顔を上げて自宅の机に積んである本を眺めると、敬語の本、粗筋で読む落語の本、ツボ指圧の本、俳句の本、なぜか鬼平犯科帳のDVDが目につく。
あっ、ジェフリー・アーチャーの『ケインとアベル』の分厚い文庫本が上下で二冊ある。
細切れに読んだのではつまらない。
だが、これを読む時間などありはしない。
何で買ったのだろうと、首をひねるのだ。

いま試しに、敬語の本をめくってみた。
敬語への変換例が出ている。
「マジ、むかつきました」は「本当に腹が立ちました」と言うのが正しい敬語なんだとか。

アホくさ。
何でこんな本を買ったのだろう。
腹立たしさを通り越して、大笑いである。

落語の本もめくってみる。
古典落語を見開きの粗筋で読んで、どこが面白かろう。
腹立たしさを通り越して、自分のバカさ加減にこれも大笑いである。

どうやら人間、疲れてくると、吟味もせずに衝動買いをするのだろう。

「アマゾンから何か届いているわよ」
昨日も今日も愚妻に告げられたが、さて何の本を注文したのか。
それさえも覚えていないのだ。

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