日日是耕日

俗にありて、煩悩を耕す365日

歳時記

小出監督の思い出

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小出監督が亡くなった。
1度だけ、お目にかかったことがある。

シドニー五輪で高橋尚子選手が金メダルを取ったときだから、19年前である。
五輪に臨む前の高地練習のため、小出監督が米国コロラド州のボルドーに発つ数日前のこと。
同じ佐倉市に在住ということから、飲み屋でたまたま行き会った。

監督と共通の知人が私と一緒だったので、監督を交えて3人でテーブルを囲んだのだが、監督は胡座(あぐら)をかいた足の間に日本酒の「八海山」をはさみ、冷やで豪快に飲んでいた。

このとき、女子選手を育てる秘訣について質問すると、監督はこう言った。

「飲みに行って、隣についたホステスを口説けるかどうか。これがすぐに見抜けないようじゃ、女子選手は育てられない」

小出監督一流のたとえで、そんなことを話をしてくださったことを覚えている。
誰が撮ってくれたのか記憶にないが、監督とツーショットのポラロイド写真を撮ってくれた。

その数年後、小出監督が指導した有森裕子さんを取材をしたとき、ふとポラロイド写真のことを思い出して持参、先の女子選手を育てる「小出持論」を話すと、
「監督らしい」
と言って笑っていた。

小出監督の訃報に接し、ふと19年前のことを思い出した。
あのポラロイド写真はどこへ行ったのだろうか。
まったく記憶にない。

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