歳時記

キム・ヨナの言葉

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 ソチ五輪では明け方までテレビを観ていた。
 浅田真央ちゃんの演技も、ハラハラしながら応援した。
 ところがソチ五輪が終わって、やれやれと思ったら、すぐさま世界選手権が始まったではないか。
 これには「なんだかなァ」の気分である。
 五輪のすぐあとで世界選手権なんて、居酒屋のハシゴのようなもの。
 新鮮味がなくて、私はテレビを観る気もしなかった。
 真央ちゃんは歴代トップの得点で優勝したそうで、メディアの大ヨイショに、
「じゃ、五輪の金メダルとどっちが価値があるんだ」
 と嫌味のひとつも言いたくなった。
 私はヘソ曲がりなのだ。
 それはさておき、目を引いのは、今日のネットニュースに出ていたキム・ヨナの次の記事と発言だ。
《厳しい練習と体重制限を続けてきた競技生活から解放されたヨナは、
「スケートがちょっと憎いのは昔のことのようだ。もうやるだけやったという思いで何の未練もない」
 とさっぱりとした表情。》
「何の未練もない」
 とは、たいしたもんじゃないか。
 定年退職して、腑抜けになるオッサンは少なくない。
 芸能人でもスポーツ選手でも、脚光を浴びた人は、引退すると心にポッカリ穴が空いたようになり、精神的に落ち込むという。
 過去を追うのが私たちだ。
 ところがヨナは、過去の栄光をバッサリ断ち切ってみせる。
 強いな、と思う。
 人生の厳しさを知っているからだろう。
 精神力において、若い娘さんに負けてはいられないではないか。

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