歳時記

検査で、あれこれ考える

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 腎臓のエコーと、胃カメラ検査のブログを書いたきり、あっという間に四日がたった。
 あれやこれやと忙しく、ブログ更新をコロリと忘れていたのだが、友人たちが心配して、
「何ぞ、悪い結果だっんじゃないか?」
 と心配メールを頂戴した。
 ありがたいことである。
 ピロリ菌の検査結果が出るのは来週だが、そのほかは現時点で特に問題なし。
「胆のうに小さな石、肝臓と腎臓にいくつか小さな嚢胞(のうほう)、十二指腸が荒れている」
 とのこと。
 嚢胞とは「液体の入った袋」のことで、
「年に一度、検査を受けて、大きさに変化があるか診ましょう」
 ということだ。
 それはそれとして、今回の検査で、いくつか勉強になったことがある。
 胃カメラ検査の最中、補助役の中年看護婦さんが、
「苦しかったら鼻で息を吸って下さい」
 と言ってくれたのだが、うまく吸えないのだ。
(なんでだ?)
 と、検査のことはそっちのけで考えてみたら、口を開けたままでは鼻で息を吸うことは、まず困難なのである。
 だから検査が終わって、中年看護婦さんに言った。
「口を開けては、鼻から息を吸うのは難しいですよ」
 すると看護婦さんは、
「それはごめんなさい。私、経験がないもので」
 とても素直な人で、好感が持てたのである。
 検査してくれたのは若い女医さんだが、胆のうに石があるとか、肝臓と腎臓に嚢胞があるとか、ドキリとさせることを私に告げてから、
「これはあくまで所見で、問題があるというわけではありません」
 説明を聞きながら、私なら、
「問題はありません」
 と安心させてから、
「所見としては」
 と、石や嚢胞の説明をしただろう。
 そんなこんなで、勉強になった検査であった。
 ただ、いまだに腑に落ちないのが、検査から帰宅したとき、愚妻が何も訊かなかったこと。
「どうだった?」
 と訊くのがフツーではないか。
 訊かないから、私も答えない。
 私が黙っているから、愚妻も訊かない。
 検査結果を伝えないことで、大丈夫だったと思っているのか。
 何となく、奥歯にモノがはさまったようで、複雑な気分であった。
 

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